強い米国特許を獲得するために – 第4回クレーム、侵害ポイントを書くときのポイント(英語原文付)

米国特許弁護士のポールです。

「強い米国特許を獲得するための書類作りのポイント」を5回シリーズで英語原文とともにご紹介しています。
お役に立てば幸いです。

強い米国特許を獲得するために
強い米国特許を獲得するために

強い米国特許を獲得するために
第4回クレーム、侵害ポイントを書くときのポイント

寄与侵害や誘発侵害といった間接侵害より直接侵害となるように留意してクレームを作成・処理しましょう。

なぜなら訴訟の際には、直接侵害は、(侵害する認識や意図には関わらないものであり)相手の侵害を証明することが寄与侵害や誘発侵害に比べ、容易なためです。

また均等論に基づく侵害よりも、文言上の侵害となるよう留意してクレームを作成・処理しましょう。

なぜなら、文言上の侵害は、訴訟において、均等論に基づく侵害よりも証明が容易であり、そして過去数年間において、法廷では、均等論に基づく侵害については、適用を狭く抑えられてきているからです。従って、代替のクレーム用語を使用したクレームを追加したり、クレームを差別化するテクニック (先行技術との差異を明確にすること)を使って、訴訟の際に狙いのクレーム解釈を強化するクレームを作成しましょう。

また、クレーム範囲を完全なものとするために、幅広いクレームまた狭いクレームを追加しましょう。

そして例えば、方法クレーム、プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(製造方法により物を特定したクレーム)といった法定上異なるカテゴリーのクレームを作成しましょう。(生産者、使用者といった)異った主体や異なったマーケット(異なる使用手法)をカバーするクレームも追加しましょう。

また、相手方に請求する賠償額を増やすことが可能なクレーム、例えば、装置についてのクレームとその装置を内蔵するシステムについてのクレームなどの追加も検討しましょう。

次は最終回、第5回のレポートを投稿する予定です。
第1回 概観
第2回 明細書を書くときのポイント
第3回 クレームの内容を書くときのポイント
第4回 クレーム、侵害ポイントを書くとき
第5回 出願手続き処理のポイント

お読みいただきありがとうございます。
ご質問・コメント等がございましたら、下記フォームか、Eメールでお知らせください。(英語でいただけると嬉しいです。)

英語原文:
Part 4 of 5 Writing the Claims Infringement Considerations

I make sure claims are drafted/prosecuted for direct infringement, rather than for contributory infringement or induced infringement, because direct infringement (where knowledge and intent are irrelevant) is easier to prove during litigation than contributory infringement or induced infringement. I make sure claims are drafted/prosecuted for literal infringement, rather than for equivalents infringement, since literal infringement is easier to prove during litigation than doctrine-of-equivalents infringement, and the courts have applied the doctrine of equivalents more narrowly over the past several years. I may add claims using alternative claim terms, or use claim differentiation techniques to draft claims that would strengthen a desired claim interpretation during litigation. I may add broad/narrow claims to round out the scope of the claims. I may use different statutory categories of claims, for example method, product-by-process, etc. I may add claims that cover different parties (manufacturer, user, etc.) or different markets (different use of product). I may add claims that potentially increase damages, for example, a claim to a device and a claim to a system incorporating the device.

Part 1 of 5: Strong Patent, Generally
Part 2 of 5: Writing the Specification;
Part 3 of 5: Writing the Claims, Content of claims;
Part 4 of 5: Writing the Claims, Infringement Considerations;
Part 5 of 5: Prosecution Considerations.

Stay tuned.

———————————————————————————————–
日本から米国特許の出願、行使・鑑定・侵害防御をご検討のみなさま
———————————————————————————————–

【100年の実績】を誇る、レナーオットー米国特許事務所へ
1880年創設、少数精鋭の米国特許事務所。日本企業のサポートをさせていただいています。豊富な経験 高い登録率、高品質でリーズナブル。相談・お見積り無料・日本語でご連絡ください。

ポール・ステフェス
レナーオットー米国特許事務所 パートナー
https://paulrennerotto.com/
psteffes★rennerotto.com(★を@にかえてください)

【 コンタクトフォーム 】

     内容を確認後、こちらにチェックを入れてから、「送信」ボタンを押してください。

    人気ブログランキングへ
    にほんブログ村 弁理士